こちら、北国岩手の山の中。農家の嫁の毎日を絵日記風にお届け中。
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by kamatsuta
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ミケの一族。
2005年 10月 13日 | |
私とばーちゃんの三角関係の頂点に君臨していたトラが、
天国にいる母猫ミケ・兄弟のシロたちのもとへ帰ってしまいました。
寂しいけど、ありがとう、と思っている。

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トラのお母さんであるミケは、二三年前からわが家に出入りするようになったほいど猫だった。
雪がまだ残る今年の春先、ミケはわが家の軒下で可愛い三匹の子どもを産んだ。
それが、シロ、赤目のシロ、そしてトラだった。
生まれたばかりの子猫のために、ミケは一日中餌をさがして飛び回り、子猫たちはミャーミャーと鳴きながらミケの帰りを待っていた。
それはとっても微笑ましい家族の光景だった。

ある日ミケは、路上で足を引きずって歩く姿が目撃されたのを最後に姿を消した。雪が消えたばかりの頃だった。
残された三匹の猫はまだ目が開いたばかりの様な状態で、しばらくはただお腹をすかせて鳴いているばかりだった。
それでも、子猫たちはヨチヨチ歩きながらも、しだいに餌を探して出歩くようになった。
私とばーちゃんだけでなく、家族がそれぞれひそかに残りご飯や牛乳を差し入れして、子猫たちはこっそりとそれを食べて育っていた。

ミケの一族は、ミケがそうであったように、警戒心の強い血筋だった。
懐いても決して一定の距離以上近づかず、もちろんさわらせてくれることもなかった。
一方で、気が向くとふらっと窓辺にやってきて、みゃ―、と可愛い声で甘えるもの上手かった。
そこには家付きの猫とは異なる、ほいど猫の哲学があり、生き生きとしたたくましい存在感と凛とした美しささえあった。

最初に、赤目のシロがいなくなった。夏の始まるころだった。
次に、シロがいなくなった。セミが鳴く、真夏の夜のことだった。
一昨日の夜更け、トラが路上で動なかくなっているのを発見した。
お母さんや兄弟たちと同じく交通事故だった。奇しくも場所まで同じだった。

これがほいど猫の運命・・・といえばその通りかもしれない。
でも、ミケの一族はたしかにここにいたし、私は少なからず日々の喜びをミケの一族から感受していた。
短い間だったけど、私はミケの一族に、ほいど猫の生き様をみせてもらったし、たくましさや弱さやちょっぴりずる賢さも教えてもらった。

数奇なそしてあまりにも急ぎ足の運命をたどったミケ、シロ、赤目のシロ、そしてトラたちは、多分今頃どこかで、生まれたばかりの頃のように、家族で仲良くじゃれているのだと思う。
あるいはトラが、私とばーちゃんとの三角関係の話を家族にして笑っているかもしれない。
そんなことを想像し、私は、ありがとうと元気でね、と思っている。

そして、最後に。
田舎道、たとえ急いでいたとしても、たとえ人通りの少ない道であったとしても、たとえ信号がない走りやすい一本道であったとしても、私は今後、絶対スピードを出しすぎない。
そうすることが、ミケの一族への恩返しにもなると思っている。
だから、お願い。ぜひ皆さんも。


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